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東京家出×写ルンです26

写ルンです COLORS

 

夜行バスまでの時間はまた八重洲口のマクドナルドでぼんやりしようと決めていた。

その前に、八重洲地下街のほうまで歩いて、腹ごなしをする。

クリエの横のトイレが空いていて穴場だ。

マクドナルドではバナナシェイクSを注文した。

100円だと思っていたら120円した。

ここは23:00までの営業だし、寒くない場所で座れて、安い値段で長い時間を過ごせることのありがたさ。

 

今回は結局、ほとんど東京駅の中で過ごしてしまった。

どこか行ったことのない広い街で、知らない人たちに紛れて、

自分なんていなくなってしまえばいいと思っていたけど、

そこまで自分は壊れきってなくて、普通の旅みたいにエンジョイしてしまった。

写真まで撮ってるし、本当に何これ。

 

何日でも東京に居座ってやるって思ったけど、半日でくたびれて帰りたくなったし、結局本当に帰るし。

 

今回も、気分だけ味わって帰るんだね。

 

いつも落ち込んで衝動的な行動に出る自分の繰り返しじゃん。

成長してない、本当に。

気が済んだか?というと決してそうではないけど、

もしかしたら誰かが心配しているかもしれないし、取り返しがつくところで

やっぱり帰りたいっていう気持ちが勝ってしまった。

どう考えても、自分の行動はただの構ってちゃんアピールじゃん、

と思ったら恥ずかしくて仕方ない。

 

家ではどんなことになっているんだろうか。

大騒ぎになっていればいいのに、という気持ちと、

心配しないで放っておいてほしいっていう矛盾した気持ちが

最初からずっとぶつかってた。

まだすぐに家に帰るつもりはないけど、一日家出してみて、

もう、このくらいにしておこう、って思ったんだからそれでいい。

 

ただ現実から逃げてきただけだから、自分の気持ちは全く救われてないし、

そのことに対して何か考えたりもしたくない。

だけど、なんで私がこんなことをしたのか少しでも分かってくれる人がいたらいいのに。

身勝手でわがままかもしれないけど、何もかもを投げ出したいところまで、私は自分を追いつめてしまった。

周りによき理解者を得られないまま。

孤独感に勝てず、理解をしてもらうための努力もせず文句ばっかり言って、

誰ともうまくやれないのが自分なんだ。

もう、これは変えることはできないのだろう。

 

と、左隣で音楽を聴きながら座っている人が、急に泣き出して、私ドン引き。

自分の世界に入り込み過ぎだろー!!!

しばらくグスングスン言ってると思ったら、今度は急に歌いだしたので、

オイオイ、移り変わり早いよ、と心の中でツッコミを入れざるを得なかった。

 

目の前の席では、やけにまくしたてる口調で、友達と大声で話し続ける関西人の男性が目についた。

何故かどこかで見たことある感じの人ってどこにでもいて、

苦手なタイプの知り合いに雰囲気が似ていた。

仕事の話とか、結婚観とか、バンドやってるとか…あなたの個人情報ダダ漏れですね。

最後には話題に出た人に電話をかけ始めて「最近どうしてるかと思って…」と楽しそうにしゃべり続けている。

聞きたくもないのに、声がデカいから、何を話しているのか全部聞こえてくる。

テンションが上がって、つい声が大きくなってしまったのか、

それとも、誰かに自慢するように話したくて、ボリュームが上がってしまうのか…

 

ぼんやりする以外の時間は、そんな人間観察をして、いろんな人がいるもんだ、とも思った今回の旅。

 

自分の行いをちょっとだけ反省して、トラベラーズノートと万年筆を取り出し、今回の逃避行を書き始めることにした。

 

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